双極性障害(そううつ病)
◆医療関係専門職男性 50代
仕事のストレスから体調を崩し、双極性障害の診断を受け1年ほど休職。その後退職した。
発症前は社交的で社会的な活動も活発であったが、発症後は不安焦燥、意欲の低下等が激しく、引きこもりがちで知人とも会うことができない状況が継続。
認定 障害厚生年金2級+障害基礎年金2級
依頼人は、人と会うことが全くできない状態で、奥様からの依頼により手続を行った。現在治療中の病院で診断書を取ったところ、10年前の受診が判明し、現在までの報酬での年金受給に工夫が必要であった事例。
進行性筋ジストロフィー
◆会社員男性 50代
18歳頃発病し、徐々に病状が進行し歩行、軽作業等にも支障が出るようになり仕事も退職した。
国家公務員であった20代後半の時に上半身の動きがおかしいと地元の整形外科を受診、そこで紹介された大学病院で進行性筋ジストロフィーの診断を受けた。
障害年金請求のため、初診日証明を取ろうとしたが初診病院は廃院となっており、また、大学病院でも20年以上前のカルテはないと証明を断られた。
認定 障害厚生年金2級+障害基礎年金2級
依頼者は、申立書の記載などが苦手であったため依頼にを受けた。通常の初診日証明が取れず、申請に大変苦労した事例。
徐々に進行する難病や糖尿病の場合、あらかじめ診療に関する資料をなるべく保存しておくことが必要。
うつ病
◆地方公務員 30代女性
20代後半に教員に採用されたが、長時間勤務による疲れ及び仕事上のストレス等により、1年半後に意欲低下により出勤不能となり、その半年後休職。
その後は出勤と休職を繰り返し、3年後に退職した。
認定 障害共済年金2級+障害基礎年金2級
抑うつ症状のため、病歴及び生活歴などを系統だてて説明することができず、申立書の記載などの援助を求めて依頼を受けた。
うつ病
◆ 地方公務員男性 30代
地方公務員として数年間通常通り勤務後転勤したが、仕事内容が全く変わり、ストレスによりうつ状態となった。
出勤と休職を繰り返し、3年後退職となった。
認定 障害共済年金2級+障害基礎年金2級
依頼者は、うつ症状のため思考がまとまらず、請求手続が不安で依頼となった。
病状、勤務歴等を聞き出すのに何度も面談を行い、申立書作成に苦労した事例。
精神遅滞(軽度)、広汎性発達障害
◆20代男性
子供のころから落ち着きがなく、友達との人間関係もうまくできなかった。
社会に出てからも、仕事及び人間関係のストレスから仕事が長続きせず、職を転々としていた。
インターネットでAD/HDのことを知り、障害年金の請求を依頼。
認定 20歳前障害による障害基礎年金2級
依頼者は長時間の精神の集中が苦手で、請求の依頼となった。保険料納付要件を満たしておらず、20歳前障害のため、出生から現在までの病歴状況等をなるべく正確に記載することに苦労した事例。
統合失調症
◆40代男性
大学2年のとき発病。突然失踪し、警察からの連絡で東京で発見。突然暴れだしたり、幻視・幻聴が現われたりした。また、車のクラクションなど音全般に過敏に反応するようなった。
特に就職などはできず、就労支援施設などでの軽作業を時々行っている。
認定 特別障害給付金2級
大学のとき(20歳以降)の発病で、年金未加入であり、保険料納付要件を満たしていなかった。
ただし、初診日当時(平成3年3月以前)学生は任意加入でったあったため、救済処置として納付要件を必要としない特別障害給付金制度が設けられた。この制度により、納付要件はクリアしたが、初診病院がカルテを破棄していたため初診日証明に苦労した事例。
広汎性発達障害
◆20代男性
子供のころから言葉の遅れ、多動、こだわりなどがあり、他者への関心のなさなどが指摘された。
特別支援学級・学校で高校を卒業後、障害者枠で一般企業に就職した。
上司の援助を受けながら、軽い事務作業を行い、一定額の給与を受けている。
20歳前障害となるため、出生からの病歴等の申立書への記載及び一般企業で就労していることで、認定が不利にならないかを心配した母親からの相談により受任。
認定 20歳前障害による障害基礎年金2級
20歳前障害のため、出生から現在までの病歴状況等をなるべく正確に記載すること、及び上司、家族の援助を得ることにより初めて就労終了が可能になっていることの説明に努めたことにより認定。
軽度精神遅滞
◆30代女性
子供のころから学業の遅れ、家庭での不和などがあり、中学卒業後職を転々とした。若くして結婚し子供を設けたが、2度の結婚・離婚を経験し、将来の不安などから抑うつ状態で30代後半で精神科を受診した。
精神遅滞(知的障害)の診断を受け、20歳前障害で障害基礎年金を請求した。
認定 20歳前障害による障害基礎年金2級(子の加算あり)
20歳前障害のため、出生から現在までの病歴状況等をなるべく正確に記載することが必要であったが、、抗うつ剤の過剰摂取、過度の飲酒等により過去の記憶が不鮮明で、治療歴、生活歴がなかなか確認できず、申立書の記載に苦労して認定された事例。
双極性感情障害
◆40代女性
短大卒業後医療関係の職場に就職し、30代で結婚及び出産をしたが、育児で悩み抑うつ状態となった。
精神科を受診し治療を受けたが、うつ状態とそう状態を繰り返す双極性障害と診断された。
認定 約3年間遡及しての障害基礎年金2級(子の加算あり)
当初産婦人科に相談したが、医師から出産後はよくあることと言われて精神科の受診が遅れ、症状が悪化した。
統合失調症
◆40代女性
結婚して子をもうけたが、夫の仕事がうまくいかない経済的な悩みから統合失調症を発症した。離婚し実家に戻ったが、宗教的な施術により治療を図ったことが逆効果となり症状が悪化した。医師の治療及び服薬を拒否し、約5年間自宅に引きこもり家族も対応に困り果てて相談に来訪。
認定 7年間遡及しての障害基礎年金2級(支給は時効のため5年前まで)
本人の病気の自覚がなく受診を拒否したため、現状の診断書を作成してもらえなかった。しかし、約1年後自宅前で暴れて措置入院となり、診断書を依頼することができ申請までに苦労した事例。